「Type-C」→「micro-B」変換アダプタを自己責任で使用するために知っておきたいこと

USB Type-C

 USB Type-C 対応の小型の充電器が普及し、PCもスマホもこれ1つで充電可能になって来た。
 だが、まだまだ USB Micro-B(USB Micro)対応の機器も持ち歩いているため、Type-C→Micro-B の変換アダプタがあると便利だ。
 ところがネットで検索すると、「USB Type-Cを何かに変換するやつはNG」との記事に行き当たる。
 実際にちゃんとしたメーカーから発売されているし、ちゃんと使用できるのだが、本当に使用してはいけないものなのか?

結論から先に言うと

ちゃんとしたメーカーが出している製品を、ちゃんとした使い方(むしろ普通の使い方)をしている分には、全く問題ない。

ではなぜ「規格で禁止」されているのか

 Wikiにも「旧式のアダプターにUSB Type-Cコネクタがついたものは『不正かつ危険な組み合わせ』が出来上がる可能性により規格外とされた」とある。
 警告しているサイトでも、Type-Cケーブルの両端に「Type-C⇔Type-A」の変換アダプタを取り付けると、「Type-A⇔Type-A」というありえないケーブルが出来てしまい、これで2台のPCを接続した場合に機器が破損する危険性があることを、例として挙げている。

ならば、絶対に使ってはいけないのでは?

 このエントリーでは、Type-Cケーブルの片方を充電器などの電源供給側(ソース)にそのまま接続し、スマホなどの充電される側(シンク)にType-C⇔micro-Bの変換アダプタを装着するケースのみ取り上げる。
 恐らく殆どの人がこのような使い方をしたくて、変換アダプタの購入を考えているものと思う。
 実はType-Cの規格団体からも「Type-C⇔micro-B」の変換ケーブルであれば、ちゃんと規格として発表されている。
 USB Type-C® Cable and Connector Specification | USB-IF
「P.84 3.5.7USB Type-C to USB 2.0Micro-B Cable Assembly」

ちょっとわかりずらいので配線図

  • Type-C には上側/下側の両面に、A1~A12/B1~B12の24個のピンが配置されており、それぞれに役割に応じた名前が付いている。
  • micro-B には片面、1~5の5個のピンが配置されいる。
  • GNDはA1/B1/A12/B12の4個のピンがまとめられて1本の線で、VBUSも同様にA4/B4/A9/B9の4個のピンがまとめられて2本の線で接続されている。下の図ではこれらのピンをまとめて *G *V と略した。
  • A5ピンにあるコメントは、「A5ピンは5.1kΩの抵抗でGNDに接続しなさい」とある。
  • グレーの部分、A5/B5/4ピンはType-C⇔micro-Bケーブルでは接続されていない。

これにアダプタを追加すると

  • 上図のケーブルの部分を、Type-Cの通常ケーブル+変換アダプタに置き換えてみる。
  • Type-Cのケーブルは、A6/A7/A5/B5ピンについてはそれぞれ同じピン同士が接続されている。
  • CC⇔GND間の5.1kΩ抵抗器を内蔵し、下記の様に配線されているアダプタを、Type-Cケーブルの片側のみに接続して使用するのであれば、規格に定められているTyp-C⇔micro-Bの接続ケーブルと同じ働きをする。

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